敵は本能にあり

人間の本能・・・つまり原始的な脳による人の支配には様々なものがあるが、その中でも食欲と性欲、そして睡眠欲は三大欲と言われて特に大切なものらしい。
とかく現代人は睡眠不足だと言われているが、原始時代の人間が一日8時間の睡眠を確保できていたとは到底考えられない。
なぜなら、その時代には今ほど安全なすみかは無かっただろうし、周りには肉食獣や敵対する部族が石斧やヤリを持ってうろついていたと思われるからだ。

そもそも1日8時間と言う睡眠時間の話はどこから来ているのだろうか?
そう思ってちょっと調べてみたら大した根拠は無いらしい。
要するに個人差があるので一概には言えないらしいのだ。

余談だが、毎日1日3食規則正しく食べる事が健康的だと言われているが、こと”自然”と言う点から考えるとこれも( ´・_・`)と言わざるを得ない。
なぜなら、自然の中で暮らす動物が朝起きてすぐに朝食にありつけるはずがないからだ。
サバンナに暮らすライオンが朝5時に起床して6時にはシマウマのご馳走にありつけることなど皆無だと思うのだ。

と、先日食べに行った自称自然派レストランに掲げられた仰々しい能書きにイラっと来たので書いてみた。
あんな料理に12.000円とか誰得だよ。
ホント胡散臭いワー

と言う事でガチムチへ。

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– まだまだだが・・・それでも自分の成長を実感できるのは幸福な事だ –

あれから俺はいろんな所へ行った。
もちろん仕事でだが・・・おかげで俺の錬度も上がった。
金が無ければトラックは買えない訳だが、ドライバーとしての錬度も上げなければ自前のトラックに乗ることは出来ない。
IVECOのトラックにするか兄貴に言われたVOLVOにするかは決めてないが、いずれにしてももう少し頑張らないと金も錬度もまだまだ足りないのが現状だった。
だからこそ俺は歯を食いしばって頑張っていた。

おかげで仕事の依頼も増えた。
中でも距離の長い仕事が貰えるようになったのは嬉しかった。
俺はガチムチトラック野朗だ。
そこらの宅配便とは違う。
漢は長距離を走ってこそナンボだと思っている。

朝はドライブインの駐車場で目を覚ます。
これぞ長距離トラック野朗の朝の醍醐味って奴だ。
やおら俺はタオル一枚と愛用のT字を持って便所へと向かう。
ここが俺達ガチムチトラック野朗にとってのドレッサールームって奴だな。
鬼をも恐れぬ荒くれ者の俺達だが、こと身嗜みに関してだけは気を使ってるんだぜ。

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– おい!テメーコノヤロー!! ぶっ○○してやる! –

だが・・・楽しい事ばかりじゃないのは確かだな。
仕事だから時にはキツイ事もあるし、嫌な野朗に出くわす事もある。
仕事の関係者かって?
まぁそういう場合もあるが、なにより頭に来るのがそこいら中を我が物顔で走り回る一般ドライバーのマナーの悪さだ。
そんな時はつい昔の悪い癖が出ちまいにそうになる。

こないだもとある交差点で成金野朗からの嫌がらせを受けた。
こっちが余裕を持って左折しようとしたら、物凄いスピードで交差点に入ってきやがった。
オマケに「ぶつけてみろ」と言わんばかりに間合いを詰めて来てKONOZAMAよ。
久しぶりにキレたね・・・
「何しやがるっ!テメー降りて来い!」
もう止まらねぇよ。
俺は相手の胸倉を掴むと必殺の”ガチムチIRON FIST”をお見舞いしてやった・・・って夢を見たのさ。

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– モラルの低い野朗が増えたな –

ふっ・・・昔の俺じゃねぇよ。
奴を殴ったところでどうなるもんでもねぇ。
俺は無言でその場を後にした。

俺はもう昔のゴロツキじゃねぇんだ。
今の俺はプロのガチムチトラック野朗なんだ。

その日も俺はいつものように早朝から働いていた。
WATAMI運輸からの急ぎの仕事だった。
「悪名高いWATAMI運輸の仕事なのになぜ引き受けたのかって?」
確かにWATAMI運輸はブラックな事でも有名だ。
だが、時間通りに配送できればギャラは高額なんだ。

俺はその高額なギャラに目が眩んじまったわけさ┐(゚~゚)┌

俺は夜通しトラックを走らせた。
ギャラは高いがさすがはWATAMI運輸だ・・・距離が長いうえに配送時間にも余裕が無かった。
オマケに経費の節約なのか指定されたルートは一般道が多かった。
昨夜も給油以外で俺がトラックを降りた事は一度も無かった。
給油中にトイレに行き、自動販売機で買ったコーヒーがその日の夕飯代わりとなった。
確かに疲れてはいたが、もうこの生活にも慣れていた。
だからその日も大丈夫だろうと思っていた。
あの瞬間までは・・・

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– 完徹3連チャンなんて余裕・・・と、徹夜自慢の厨房と化す俺 –

早朝のハイウェイを南下する俺。
下に比べると信号も無いしカーブも少ないので俺たちにとっては距離を稼ぐチャンスでもある。
いつものようにこの日の俺も一気に距離を縮めようとアクセルを踏み込んでいた。

ギアを12段に放り込み、法定速度ギリギリでクルーズコントロールをセットする。
ラジオからは流行のラブソングが流れていた。
徹夜明けの俺にはまるで子守唄のようだった。
眠い・・・続けざまにあくびが出た。
目の前が暗くなっていく。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一瞬体がガクンっとなって我に返った。

「あぶねぇあぶねぇ」

俺は自分の頭を、まるで水浴びしたブルドッグみてぇに激しく振り回した。
しばらく行くと休憩所の看板が眼に入った。
「500メートル先に休憩所」と、ある。
入るか?
時計を見ると配送予定時間が迫っていた。
休憩していたのでは確実に遅配になってしまう。
遅配にでもなれば報酬は減らされ、人事評価も下がってしまう。

俺は休憩所を通り過ぎた・・・
しばらくして俺はハイウェイを降りて一般道へと入って行った。

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– ひまわり畑だ – のどかな南フランスを満喫する俺 –

道は下っていた。
緩やかなS字カーブだった。
周りには美しい田園地帯が広がっていた。
小鳥のさえずりが似合いそうな、そんな景色だった。
少しスピードが出ていた。
俺はブレーキを軽く踏んだ。
あっと思った途端に俺の体がふわっと浮いたような感覚になった。
それと同時にトラックの頭が急激に内側に食い込んでいった。
俺は慌ててハンドルを逆に切った。
だが既に遅かった。

そう、何かも遅かったんだ・・・

トラックは道路の反対側へとまるで何かに吸い寄せられるように突っ込んでいった。
俺は必死にブレーキを踏み続けた。
タイヤからは白煙が上った。

ets2_5
– 俺のトラック人生が\(^o^)/オワタ –

がツン!と言う重い衝撃と共にトラックは道路脇の土手に乗り上げるような格好になった。
それからは全てがスローモーションになった。
土手に乗り上げ、跳ね上がった運転席からは青空が見えた。
3月の良く晴れた日だった。
ゆっくりとトラックは右へと傾いていく。
もう俺にはどうする事もできなかった。
俺に出来る唯一の事は、トラックがその無駄な動きを止めてくれるのをただひたすら祈る事だけだった。
その直後に俺は頭を強く打って気を失ってしまった。

あのトラックが・・・
数ヶ月前に見たあのトラックが・・・
ショールームで見た俺の夢が遠のいて行った。

ets2_6
– どうなる!?ガチムチ –

ゲームとしては本当に面白いです。
上にも書きましたが成長と言う概念はドラクエなどの成長システムと同じであり、このゲームでのスキルの取得はドラクエで言うところの呪文の取得と同じだと思われます。
トラックの購入は文字通り”強力な武器”の入手と同じなので、ドラクエで言うところの”レベル上げ”のように廃人ゲーマーよろしくひたすら荷物を運ぶ事になる訳です。
と言っても私の場合は30分くらいが限界(飽きる)なので距離の短い仕事の場合は良いですが、距離が長くなるとちょっと辛かったりします。
それでもトラック購入の為に無理して頑張るとKONOZAMAと言う展開となる訳ですね。

実際何度かゲームをしていて居眠りしそうになりました。
特に高速道路に入ると眠くなるんですよね・・・
他にも考え事とかしていて道を間違いそうになったり、他の車と接触してしまったり。
現実の世界での出来事だったら洒落になりませんよね。
交通事故というのは、加害者になるのも被害者になるのも嫌ですよね。

ホントの事言っちゃうと上のエピソードは私がゲーム内で体験したいくつかの事実を基に創作した事故です。
トラックが横転しているシーンはわざと横転させて撮っています。
中々横転してくれなくて困ったんですけどね。

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