2011年 4月 28日 の記事

ポストアポカリプスにラブ注入

やはり作り直しかな・・・と、のっけから弱気な感じ。
ビデオ職人の知り合い何人かに問い合わせてみたものの、返事があった人の方法を試すも全て駄目、それ以外の返事は「わからない」と言う事で、とりあえず一人だけ返事待ちなので一縷の望みを賭けてみたいと思う。

やる事無いんでスチムーについてマーケの視点からあれこれ考えてみた。
中々消費心を刺激する工夫があちらこちらにあって、ゲームオタクでなくてもこれは買っちゃうねと言うのが結論。
持ってるゲームを他人様に自慢できるあたりなんかは、元々内向的で収集癖の強いゲーマーらの自尊心やら所有欲を大いに刺激すること請け合いで、購買に結び付けようと言う事なんでしょうな。
「へへへっ俺様こんなにゲームもってるすげー」てな具合。
画面を見ながらニヤつくゲーマーの顔も想像できよう。
価格面でもパッケ版よりもお得だし、セールも毎週のように行われている。
それに、思い立ったが吉日ではないが、欲しいと思った瞬間に買える手軽さはDL販売ならではだと思う。


– Steamで買い物。さながら深夜の通販番組を見ている時の”あの”連帯感がある –

と、判ったような事を書いていますがいろいろとデメリットもあるようなので、ビジネスモデルとしては優秀ですがプレイヤーからすると問題も多いようだ。
ただし、これだけ多くのユーザー(約1500万アカウント)を抱えていると言う事は、問題点も許容できる範囲内であると判断するユーザーが多いと言う事の表れだと思われる。
とどのつまり完璧なサービスなど無いわけで、仮にどこかに不満があってもそれを超えるだけのメリットを享受できればユーザーは増えていくわけだ。
顧客の事を第一に考えているように見せかけておいて、企業側の利益のみを追求するのが本来のアメリカンビジネスの様式美というものだろう。
スチムーにおけるユーザー側のメリットとはなんと言っても価格です。
この価格の安さの前ではどんなデメリットも霞んでしまうのではないだろうか。

Giftと言う概念も面白い。
先ほどのセール品が大概抱き合わせ販売だったりするの(シリーズ物など)だが、本来であればこれはメリットにもなるがデメリットにもなる。
つまり、持ってない人からすれば安価でシリーズ物を纏めて買えるので嬉しいが、持ってる人からすれば余計なものまで買わされるのはごめんこうむりたいと思うという具合だ。
が、スチムーの場合は、この要らないゲームを他人様にプレゼントできるのだ。
マルチで遊びたいけど知り合いは持っていない→なら俺のをやるぜ→ありがとう一生着いて行きます→おう!こんな図式。
もちろんちゃっかりマルチ仲間を募る機能まで備えた上でのサービスなんだから、もう本当にエクセレントな感じな訳です。
でも、いろいろと細かい制約があるのも事実なので、ただ単にユーザーフレンドリーなサービスでは無いのところは如何にも守銭奴なアメリカンカンパニーならでは。
このあたりの仕組みづくりのうまさにかけては白人さんには適いませんな┐(゚~゚)┌

サブカル大国のように思われがちな我国ではありますが、やってる事は安い賃金で労働者をこき使い作品を作る事のみで、ビジネスライクないわゆる”仕組み”に関しては白人さんに持ってかれてしまう。
”職人は育つが経営者が育たない”と言う典型的な我国のパターンと言う奴ですな。
仕組みの部分が最も美味しいとこなんですけどね。
国民性でしょうかね。

と言う事で私もマンマと買っちゃいました。


– シンプルなロゴ – こういうセンスは日本人にはあまり見受けられない –

ちょっと前に倉庫番と言うゲームに嵌ってしまい、パズルゲームの面白さに開眼してしまった訳ですが、このPortal 2はFPS風のパズルゲームらしいが、スチムーのジャンル分けでは”アクション、アドベンチャー”と書いてあった。
早速インストールして遊んでみたら、これが凄まじく面白かった。
だが、意外なことにネットでの評判が結構割れていたのは興味深い。
尤も、この”評価”と言うものを客観的に下せる人は意外と少ない。
アマゾンなどの書評などを読んでみると判ると思いますが、”好き、嫌い”で評論している人が多い。
次に多いのはミスマッチによるところでの評価である。
「〇〇だと思ったのに違った」と言うアレである。
これらのタイプで評価を下されちゃうと、もうそれは個人の好みなので客観的な評価とはいえない訳だ。

で、このPortalに関しても確かに頷ける部分もあるものの、やはり発売前の思い込みの激しさ故からくるガッカリ感が大きいように感じられた。
シリーズ物の宿命として言われるのが”パート2は一番売れるが評価は低い”というアレで、まさにこのPortal 2もこのジンクス通りの結果と言えるのではないだろうか。
私の場合はそれら先入観がまったく無い状態が功を奏したのだと思う。

まずなんと言っても素晴らしいのはグラフィックのセンス。
非常に洗練されていて、無駄の無いシンプルなデザインセンスは日本ではもう無理ってレベルです。
パックマンのデザインの優秀性に影響を受けたグラフィックデザイナーは世界に多いと聞きますが、アニメ絵やマネキン人形のようなキャラばかりが蔓延する今の日本のゲームをみるつけ、これら”大人のデザイン”はもう無理なんだろうと思えてしまいます。
真似は出来るかもしれませんが、見る人が見れば底の浅いデザインはバレマスから無理でしょう。

後は地味ながら音が良かった。
音楽もさることながら、効果音一つ一つが非常に丁寧に作られていて素晴らしい。

で、肝心のゲームの部分なんですが、面白いですが「一度やればもういいやって感じです」
パズル風なので仕方が無いのか知れませんが、ちょっとパズルとしては単純な感も否めず、もうすこしパズルとして面白かったら良かったです。


– 基本的なパズルの仕組みはこんな感じ –

寝る前にチョコチョコやってたのですが、意外とあっさりと終ってしまったのが残念。
殆ど迷わずに一気にエンディングまでいけたからだとは思いますが、ちょっと淡白な感じですね。
途中、巨大な施設の廃墟のような場所があるのですが、その場所の雰囲気が凄く良く出来ていて感動しました。
ポストアポカリプスな雰囲気がぷんぷんで、廃墟好きな私としてはSTALKER以来のラブ注入な感じです。
本当はもう少しSSを交えながら書こうと思ってまして、最初の頃はちゃんとSS撮っていたんですが、余りの面白さにゲームに熱中するあまりSSは殆ど撮らずでサーセン。

こんなにゲームに熱中したのは始めてかも。

キャラクターも魅力的で、特に敵(途中から共闘)の人工知能の女性がいるんですが、この人工知能の嫌味なコメントが洒落てて素晴らしかった。
映画「プラダを着た悪魔」のメリル・ストリープを髣髴とさせるシニカルかつアイロニーでありながらもウィットに富んだ感じと言えばお分かりなる方も多いと思う。
おまけに彼女が歌うエンディングの曲が素晴らしかった。
こういうセンスは本当に真似が出来ない。


– 彼女がGLaDOS – 宿敵であり、後半は共闘する事になる彼女との再会の場面 –

ひとつだけ注文があるとしたら、MAPを自分で作れたらもっと息の長いゲームなったと思います。
せっかくスチームというコミュニティーが存在するのに、それをもう少し生かしたゲームデザインにするべきだったと思うのは私だけではないはずです。
プレイヤーが作ったMAPをスチムーでやり取りしたりできれば、プレイする方も作る方も楽しめた訳で、プレイする事よりも作る事の方が好きな私のようなプレイヤーをも満足させる事が出来たと思います。
ただ、コミュニティーを生かすべく今作にはCoopが用意されているので、もしかしたら何か問題があってMAP Editの機能は入れなかったのかもしれません。
いずれにせよ、日米のセンスの差を感じずにはいられない程の素晴らしい出来栄えのゲームでした。

– GLaDOSが歌うエンディング – 歌詞が素晴らしい –

ちょっとPortalの1が気になってる今日この頃。