2011年 4月 11日 の記事

中二病社会

今日は午後からなのでコレ書いています。

先日も大きな地震があってビックリ。
結構揺れましたよね。

丁度私はテレビを見ながらお風呂に入ってたんですけど、うつらうつらしてる時に例の緊急地震警報がテレビから流れてきたんでそりゃもうビックリですよ。
「強い揺れに警戒してください」と言われたって裸なので逃げる訳にもいかず、かと言ってこのままの状態で被災したら洒落にならない訳ですよ。
「まぁ、また警報だけで大した揺れも無いだろう」なんて甘い考えでいたら結構大きな揺れでビックリ。
それに長かったですよね。

で、会社でそんな話をしてたら、こないだの東日本大震災の時の揺れはこんなもんじゃなかったと聞かされました。
私は丁度飛行機の中だったので全然判らなかったんですが、もっともっと揺れも大きかったし、ずっとずっと長かったらしいですね。
被災したばかりの人たちにとっては、またあの悪夢が蘇る訳だし、せっかく復旧した一部ライフラインなんかもまた壊れてしまったり・・・
本当に早く収まって欲しいです。

ところで、三陸地方は昔から津波の被害が多かったと言う事で、過去の教訓にと当時の人が残した石碑が沢山あるのだとか。
今回もそれに助けられた村があったそうです。
「のど元すぎれば熱さ忘れる」では無いけれど、往々にして人は過ぎた事を忘れがちですよね。
我々残された者に出来る事って、ただ過去の悲しみだけを伝えていく事ではないと思うんです。
この石碑のように、何か教訓となる事を未来へ伝える必要があると思うのです。


– 津波の被害を伝える石碑 –

あと、一見無駄に見える物が実は大切だったりするって事を今回の震災で学びました。
岩手県の普代村も今回被災したそうですが、以前に作った高さ15.5メートルの堤防と強固な水門によって、津波の被害はゼロだったそうです。
過去には明治時代に1000人以上の死傷者を出し、昭和の初めにも600人近い人が津波によって死傷したのだそうです。
建設当初は、両方あわせて35億6000万円の建設費に対して否定的な意見も多かったそうですが、当時の和村幸徳村長が「2度あることは3度あってはいかん」と言われ、この計画を推し進めたのだそうです。
たぶん当時は「馬鹿な村長だ」とか、陰口を言われていたんだと思いますが、今は村の人たちも感謝しているのではないでしょうか。
村民からしてみれば、そんな予算があるなら、もっと違うものにお金を使うべきだと考えたんだと思いますが、村長としては村民の命を第一に考えていた結果なんだと思います。
立場によって考える事が違うので、お互い中々相容れない訳ですが、結果的には村長の判断が正しかった訳です。

国政もそうですが、目先の事も大事なんですが、政治家にはもっと遠くも見ていて欲しいと常々思っています。
庶民は文字通り自分の事しか考えられないし、目先の事で一喜一憂しがちなので、政治家にはもっと俯瞰した目線でいてもらいたいのです。
そう考えると民主党政権は真逆の事をやっていた訳ですし、民主党を担いでいたそれらマスコミがワイドショーで連日騒ぎ立てた首相のホテルでの飲食や、居酒屋での「ホッケの煮付け」発言なども、正直どうでも良い事だった訳です。
私は都内のホテルを飲食の為によく利用するので、一国の首相がホテルで飲食して何が問題なのかと、当時物凄い違和感を感じたのを覚えています。
ただ、それを見て大騒ぎした国民の方にも問題がある訳で、馬鹿には有能な人物を選ぶ事はできないし、有能な人間を育てて行く事も出来ない訳です。


– 一躍有名になったホッケ –

政治家を無能だ何だと言うのは簡単な事ですが、それを選んだのは国民なので、選んだ方もまた無能だと言う事です。
エロ漫画の規制云々で都知事候補を選ぶネットの馬鹿と、ワイドショーを見ることで世間を知ったような気になってる馬鹿も同レベルの馬鹿だと言う事です。
ネットを使ってるからテレビを見てる人よりも情報通だと思ってる輩がおりますが、そういう発言を聞くに付け「馬鹿には付ける薬は無い」と思うのは私だけでしょうか。

ただ、私は石原知事が再選したと聞いてちょっと複雑な思いがあります。
やはり4選は長すぎます。
それに、若い世代の人材が育っていないと言う事実が、いよいよ鮮明になってしまったと思わざるを得ません。
年齢的には淫行事件を起こした元タレントや、居酒屋経営者らの50代がベストだと思いますが、如何せん候補としては頼り無かった。
4年後はどうなってしまうのか・・・あまり先の事を言っても仕方が無いのかもしれませんがね。

子供の頃にフランス人の先生に言われた一言が思い出されます。
「物を作るのには時間はかからない、しかし、人を育てるのには時間が掛かる」
4年後に優秀な人材が育っていてくれる事を願わずにはいられません。

いずれ国政選挙もあるわけで、政治家を選ぶ目を国民は養っておく必要があると思います。
今回の震災での政府の指導力の無さを見て尚、目を覚ます事が出来ないのであれば、日本はそれこそ漫画の国となり、テレビの国となって滅びていくのではないでしょうか。

かつて戦艦大和と命運を共にした22歳の若い仕官の言に以下のようなものがあります。

「進歩のない者は決して勝たない。負けて目覚めることが最上の道だ。日本は進歩ということを軽んじすぎた。私的な潔癖や徳義にこだわって、真の進歩を忘れていた。敗れて目覚める。それ以外に、どうして日本は救われるか。今、目覚めずしていつ救われるか。俺たちは、その先導になるのだ。日本の新生に先駆けて散る。まさに本望じゃないか」

果たして我々は目覚めたのでしょうか?
我々はあの敗戦から何かを学んだのでしょうか?

エロ漫画の規制に一喜一憂する22歳が跋扈する今の日本を見て、この若い士官や当時の人々は一体何を思うのでしょうか。


– 在りし日の戦艦大和 –