2011年 4月 5日 の記事

スチムーに魅せられて

「出るよ、出るよ」と、言われ続けていたIL-2の新作が遂に出たそうな。
正直言ってあまり興味は無かった。
なぜなら、私のようなエセ飛行機ファンは、日の丸が付いてない飛行機では燃えないからだ。

いずれ太平洋戦争を舞台にした拡張パックなんかが出るだろうから、そういうのが出たら購入しようと思っていた。

そんな折、知り合いの外人さんから「買うたで」とメールを貰ったので、どんなものなのかと調べてみたら、パッケ版の発売はまだ当分先なのだそうな。
でも”Steam”なるところで購入する事ができるのだとか。

運営している会社が”Valve”(弁)なので”Steam”(蒸気)なのだろうか?
ちょっと興味が沸いたので知り合いの日本人にメールを書いたところ、日本では「スチムー」と言うのだと教えてくれた。


– こういうシンプルなロゴは好き –

むむむ∩( ・ω・)∩

物は試しにと言う事で、スチムーにてil-2 sturmovik cliffs of doverを買うてみた。
支払いはクレジットカードで、ゲームはDLするだけと言う味気なさ。
パッケージが無いのがチト寂しいものの、要するにゲームの使用権を買うので何度でもDLが可能なのは安心。
昔、パッケージソフトのCDを傷つけてしまい有償サービスにて購入し直した苦い経験がある身からすれば非常に心強いシステムだと思う。

と言うことでインストールは滞りなく終了。
とりあえず”トレーニング”を選択していざフライトへ。


– グラフィックの設定はミディアム+α (σ゚∀゚)σ fpsは30前後を行ったり来たり –

パッと見明るい。
白っちゃけてると言う事ではなく、HDRを含めた光の表現が自然な感じで好感が持てる。
その反面、地上のテクスチャーに関しては( ´・_・`)な気分は否めない。
もう少し写実的な表現を試みるべきではなかったのだろうか?
しかしながらBirds of Preyのような余計な色味を施さなかったのは好感が持てる。


– いかにもゲームのチュートリアルっぽい”イントロダクションフライト” –

教官の指示に従い”ワッカ”をくぐる。
当然の事ながらすぐに飽きたので、飛行機を地上へと向かって急降下させたところ「操縦は俺が引き継ぐ!」と教官に言われ操縦を奪われてしまった。
こちらとしては地上に激突した際の爆発のエフェクトを見たかっただけなのだが・・・


– フライト系PCゲーム史上最高の海の表現 –

早々にチュートリアルを切り上げ、はやる気持ちを抑えながらもクイックミッションを選択し、いよいよ戦場へと向かう私。
キーのアサインに関しては前作をほぼ踏襲?しているらしくて好感が持てる。
私のようなエセゲーマーはゲームが変わる度に強いられるキー操作の習得にはウンザリなのだ。
翻って海の表現は素晴らしい。
波のアニメーションや控えめな色見も含めて、フライト系ゲームの海の表現としては出色の出来栄えなのではないだろうか。


– めでたく一機撃墜 – 煙の表現は控えめな印象がある。MOD作者の活躍に期待 –

私は操縦が下手なので俺ツオーイ系のレビューは出来ない。

よって素人目線で書くと、慣れの問題だとは思うが思いの他操縦席内に落ちる影が邪魔だった。
激しい空戦機動を行うと、操縦席内を目まぐるしく影が移動する。
それが”リアルだ”と言われればその通りなので返す言葉も見当たらないのだが・・・
オプションで切れるので無問題と言えば無問題なのですけどね(゚ε゚)
もちろん影の表現に関してはリアルなので、気にならない方にとっては最高の演出だと思う。
いわゆるアクロ系のビデオで”ぐるんぐるん”する時の”あの影の感じ”がよく表現されていると言えばお分かり頂けるのではないだろうか。

もうひとつ気になった点は、操縦席内に差し込む光の加減によって照準機の十字が見え難くなる。
絶好の射撃位置にあっても肝心の照準機が見えなくなると射撃もままならないと言った状況を何度か経験した。
もしかしすると実際の戦闘でのベテランと新人の差は実はこういう部分に出ていたのかもしれない。
ベテランならばそれすらも計算に入れ相手機を自分にとって有利なポジションへと追い込んでいったのではないだろうか。
マルチをやる人達にとっては新たに戦術的な幅が広がったのは歓迎すべき事なのかもしれない。


– 志村!後ろ後ろぉぉ! – フフフ・・・絶好の射撃位置で敵を捕捉した私 –

相変わらずユーザーフレンドリーとは言いがたいUIには残念だと言わざるを得ない。
ジョイスティックに関してはもちろん対応しているものの、ジョイスティックのアサインは自分でやり直さないと駄目なのだ。
この”やり直す”と言うのが曲者で、”ジョイスティック無反応”→”デフォでアサイン済みなのを確認”→”でもジョイスティックは動かない”のループに突入し、小一時間ほどPCの前で悶々としたひと時を過ごす事となった。
さらに、ゲーム開始時にはコメント欄やらチャット用?Windowが表示されていて邪魔な事この上ない状態なのだが、コレを消す方法がわかり辛い。
マニュアルを読んでは見たものの、あのPDFファイルと言うのはどうも私はなじめなくて特定の事柄を探す時などは紙マニュアルの方がペラペラと素早くめくれるし、なんと言ってもゲームをしながら見れるので利便性は高いと言わざるを得ない。
ちゃんとやるのならPDFのマニュアルをプリントアウトした方が良いのかもしれない。

ただ、今回のマニュアルはかなり文字数が多いくせに簡素なので「日本語でおk」な人にとっては読むのが辛いのではないだろうか・・・
それに、”使用するキーの一覧表”のような物も無かった。

尤も、まじめにチュートリアルをこなしてさえいればこんな面倒くさい思いをする事も無かったのかもしれませんがね(゜-゜)\バキ
よい子のみんなは、しっかりとチュートリアルは最後までやりましょう。


– ロンドン上空のfpsは一桁。紙芝居と言えば大げさだが、コマ送り状態なのはたしか –

街のグラフィックもやっぱりちょっと残念。
”ちょこっと綺麗になったIL-2”と言う印象で目新しさは余り無い。
光の具合が素晴らしいので綺麗なのは事実なのですが、やはりもう少し写実的な表現をしてくれていたら・・・と、思うと残念でならない。
あとは・・・予想通りではあるがフレームレートフレンドリーとは言えない。
ロンドン上空ではデビュー当時のFSXを彷彿とさせる貫禄のFPS一桁を記録。
まぁ、これだけ建物が密集してたら仕方が無い訳ですが┐(゚~゚)┌


– ロンドンと言えばビッグ・ベン –

ただ、FSXにあったstutterは余り感じられない。
処理の効率が悪いのかゲーム中FPSは結構乱高下する。
それに伴う若干のstutterはあるものの、FSXのそれとは明らかに異質で良く抑え込まれているとは思う。

※私の場合はどうしても”ビデオ作り”と言う視点からゲームを見てしまうので、このstutterに関してはかなりシビアな見方をしています。
なので、普通にゲームする分には殆ど気にならないレベルである事を付け加えておきます。

プレイ時間は一時間ほど。
※悶々としてた時間は除く。
なので上記レビューはそのつもりで読んで欲しい。
それと、私はそれほどゲームに依存した生活は行っていない。
なので、”気になるポイント”が、それらゲーマー達とは違う事を明記しておく。
今回も戯れ程度に買っただけなので、首を長くして待っていたゲーマーからすれば色々と違った見方も出てこよう。
”ゲームに興味が”と言うよりは、むしろスチムーに興味が沸いたので買って見ただけなのだ。
スチムーに関しても、いずれ機会があれば書いてみたい。

いずれにせよ”塩漬け”は決定なので、新しいPCを手に入れたら楽しもうかと思っています。


– 海が綺麗 – 色味を変更せずともこの美しさ –

MSFSなどに代表されるフライト系のゲームを昔から楽しんできた古参ゲーマーの方ならお分かりだと思いますが、フライト系ゲームの進化とPCの進化はいつも”イタチゴッコ”を繰り返してきたのだとか。
なので、新しいFSが出る度にPCの新調を迫られる事もあったそうな。
その度にお財布との相談になるそうですが、それもまた楽しみのひとつなのだそうです。

「PCの買い替えも含めて、フライトを楽しむのがシマーなのです」

知り合いの古参シマーの言葉が思い出される。